該当する子どもへの治療法も解説

子どもに不注意や、集中が続かない状況が続くと、ADHDなのかと不安な保護者もいるでしょう。これは「注意欠如、多動性障害」を意味します。一般的に子どもには、失敗や弱点がつきものです。しかしあまりにネガティブな行動が多いと、ADHDかもしれません。その場合は、専門家に相談しましょう。今回は子どもの行動に不安を感じている保護者のため、ADHDの定義や治療法を紹介します。こちらから子どもの行動の意味がわかり、改善のヒントを得られるでしょう。

1. 注意欠如、多動性障害(ADHD)とは何か

ADHDとは「注意欠如、多動性障害」とも呼びます。行動障害のひとつで、学業や社会的な活動に影響する方もいるほどです。基本的には年齢や発達の割に注意力が足りなかったり、衝動性や多動性が目立ったりします。ADHDには中枢神経系の機能不全が推定されます。一般的には7歳以前に現れるとされ、不自然な行動が続くとADHDの疑いがあります。

子どもの不自然な行動が多いと、保護者も疲れるでしょう。一人で抱え込まず、専門家に頼ってください。プロからのアドバイスで、子どもを正しい方向に導けるでしょう。それだけでなく保護者にとっても適切な世話がわかり、安心できます。我が子がADHDかもしれないと思ったら、プロのアドバイスをもとに、面倒の見方を決めましょう。

2. ADHDの特徴

ADHDにはさまざまな特徴があります。不注意の多さや集中力が続かない状況、衝動性、多動性が代表例です。ここでは特徴を4つのタイプに分けました。複数当てはまる子どももいるので、分析に役立ててください。

2-1. 不注意が多い

ADHDの子どもの特徴として、不注意の多さがあります。子どもだと忘れ物や失くし物が多く、物をうまく片づけられない可能性もあるのです。

また時間管理が苦手で、予定忘れや遅刻が多い子どももいます。大人になっても仕事でのミスや段取りができない人がいるのです。

ここからADHDがわかる事例もあります。このようにADHDは自分の状況や、周囲に対する不注意が目立ちます。

2-2. 集中が続かない

集中力がすぐに切れてしまうのも、ADHDの特徴です。注意力がないために、ひとつの物事に集中できない子どもがいます。集中力がないために、人の話を長時間聞けないこともあるでしょう。また同じ作業や仕事を続けられず、最後まで仕上げられない点にも注意です。このような状態が続くために、ADHDと診断されることがあります。

2-3. 衝動性がある

ADHDの子どものなかには、衝動性が見られます。思ったことを我慢できず口に出したり、行動に移したりするからです。時には相手の話をさえぎって、自分のことばかり話す子どももいます。こうした言動で、周囲に迷惑をかける子どももいます。

2-4. 多動や多弁である

多動や多弁も、ADHDの特徴に当てはまります。貧乏ゆすりのような意味のない動きが多すぎると、以上に該当するかもしれません。またしゃべりすぎるくせにも注意です。このように落ち着きが少なすぎて、ADHDと診断されることもあります。

2-5. 上記の複数をあわせもつ人も

ADHDには、上記の特徴を複数あわせもつ子どももいます。たとえば不注意であるうえに集中力がないパターンです。そのためにマイナスの行動が多くなります。子どもの不自然な行動が気になるなら、それらをメモしておきましょう。ADHDに該当する特徴が多ければ、専門家への相談を考えてください。

3. ADHDの子どもに対する主な治療法

ADHDの子どもへの治療法を紹介します。ここでは環境への配慮、好ましい行動を増やす取り組み、薬物療法の3パターンです。それぞれの詳細を見ていきましょう。

3-1. 環境への配慮

環境への介入では、ADHDの子どもでもやるべきことに集中できるように取り組みます。たとえば物理的介入法では、教室での机や掲示物、自宅内のレイアウトなどを工夫する形です。

本人が勉強や作業に対し、少しでも集中できるようにするためです。また時間的介入法も有効とされます。特定の学習や作業を、小さな時間に区切る形です。

10分や15分ずつが代表例で、長時間の集中までは求めません。このようにADHDの子どもには、物事に取り組みやすい環境が大切です。

3-2. 好ましい行動を増やす取り組み

ADHDの治療では、好ましい行動を増やす取り組みもあります。行動が好ましければ報酬を与える形です。望ましくない行動には報酬を与えません。ただし後者でも保護者や指導者は、過剰な叱責をしないことです。ここでは褒めるポイントを積極的に見つけてあげましょう。子どもの好ましい行動だけでなく、問題行動の抑制や頻度減少にも褒めてあげるのです。以上の形で、子どもに行動変容を促します。

3-3. 薬物療法もある

ADHDの患者によっては、薬物療法もあります。厚生労働省「e-ヘルスネット」によると、メチルフェニデートが代表例です。多動や不注意行動などを軽減する可能性をもつ治療薬で、保険適用も受けています。ただしメチルフェニデートは薬局登録のうえ、登録医師や専門医療機関にしか処方できません。ほかにもアトモキセチンやリスデキサンフェタミンなどがADHDの治療に使われます。

4. まとめ

ADHDは注意力や集中力がなかったり、多動性が認められたりする行動障害です。子どもの不自然な行動があまりに多ければ、気になることをメモしましょう。それを持参のうえ、専門機関へ相談してください。子どもの状況をもとに、専門家からアドバイスを受けられます。子どもがADHDかもしれないと思い、不安な方もいるでしょう。その場合は一人で抱え込まず、プロに頼ることも重要です。

「子どもブレインバランスセンター」ではカイロプラクティックを手がけております。子どもの発達障害の状況に応じて、柔軟な治療プログラムを決める方針です。子どもがADHDかもしれないと思ったら、当サイトまでご相談ください。