豆知識
2023年04月25日

小学生の夜尿で困っていますか?

幼稚園に通っている間の夜尿は仕方がないな。でも小学生になれば治るだろうと思っていたけれど、なかなか治らず高学年になっても治らないどうしようということになりますね。

以前にも何人か小学生の夜尿に対して施術を行いましたが、年明けの1月末から小学校高学年の夜尿に対して施術を行い、今月に入りぐ~ンと失敗することが減ってきました。

問診していて本人も安心し始めているせいか明るく答えるようになってきました。子どもの笑顔を見るのは、私もとても嬉しいことです。思わず「やったね!良い調子だ!」というと、「うん!」と嬉しそうにうなずいていました。

1月の時は、100%失敗、尿意もなし、朝目が覚めると失敗していたという状態。今は、2日続けて成功もするが、まだ50%に近い状態。この時、大事なことは失敗したときには、「今日は失敗したね」と指摘せずに「明日は大丈夫だよ!」とプレッシャーをかけずにしましょう。成功したときには、親子で飛び上がって喜んでいいと思います。

夜尿の原因とは?

夜尿は、カイロプラクティック機能神経学的に分析すると自律神経系の不具合だからです。

夜尿症について調べてみますと、日本泌尿器科学会のサイトには、次のように書かれています。

子どものおねしょ(夜尿症)は、「5歳以上で1か月に1度以上の頻度で夜間睡眠中の失禁症を認めるものが3か月以上続くもの」と定義されています。

その原因としては睡眠中に暴行がいっぱいになっても、尿意で目を覚ますことが出来ないという覚醒障害を基礎としています。この覚醒障害に加えて、睡眠中の膀胱の働きが未熟であることや夜間尿量が多い(夜間多尿)ことが発生すると発症します。

生活指導や行動療法を開始し、効果が乏しい場合には抗利尿ホルモン剤投薬または夜尿アラーム療法を追加します。生活指導及び行動療法としては就寝前にトイレに行くことや夜間の水分摂取の制限があります。(夜尿症診療ガイドライン2016)

ここに記載されている問題点は「夜間尿量」と「尿意」の2つです。

「夜間尿量」について

通常、抗利尿ホルモン剤の投薬がなされますが、抗利尿ホルモンは腎臓で水分の再吸収を増やして尿量を減らすための命令となるホルモンです。そのために朝まで膀胱がいっぱいにならずに済みます。

この抗利尿ホルモンは、脳の中心部に近い間脳にある脳下垂体で生産され血液に混ざり腎臓まで届きます。脳下垂体は自律神経系中枢でもありますから、子どもの場合自律神経の未熟により抗利尿ホルモンの生産量が少ないことが考えられます。この時薬剤でホルモンを補うことも選択肢ですが、自律神経系の副交感神経を促すことも選択肢になります。

自律神経系には、日中に働く交感神経と夜に働く副交感神経があります。抗利尿ホルモンは、睡眠中に優位に働く副交感神経により多く生産されます。

なぜ自律神経系の発達が遅延して交感神経と副交感神経をコントロールできないのかを見つけ出せれば、発達を促すことが出来ます。カイロプラクティック機能神経学を基に神経系検査を行い原因を突き止めることで適切な刺激を与えて発達を促すことが可能となります。

「尿意」について

尿意は、暴行に尿が溜まって暴行内圧が上昇することで尿意を感じます。膀胱に150~250ml溜まると膀胱の壁に圧力が掛かります。すると膀胱から出ている副交感神経性の骨盤神経を通して大脳皮質の感覚野に伝わり尿意を感じます。

同時にその一部は仙髄を経由して交感神経性の下腹神経に伝えられ、内尿道括約筋が収縮しておしっこが漏れないように尿道を締めます。尿意に関して現代医学では、感じ過ぎに対しては手立てがあるものの感じないに対しては手立てが見つかりません。

しかし、ここでも副交感神経という言葉が出てきました。先ほどお話ししましたように副交感神経の働きが悪ければ、骨盤神経が膀胱の圧力が高まったことを伝えることが出来ません。

同時に尿道を締める命令を伝える下腹神経にも膀胱の圧力の高まりを伝えることが出来ません。その結果、おしっこがたまったのに気が付かずにいつの間にか出てしまっていて朝まで気が付かないということになります。

ということは、副交感神経の働きを促すことが出来れば、尿意を感じるようになり尿道を締めることもできるようになるということです。

以上、夜尿は自律神経系の不具合だということがご理解できたと思います。そしてプレッシャーをかけて交感神経を刺激しない。

カイロプラクティック機能神経学を基に神経系検査を行えば原因を突き止められます。適切な刺激を与えることで自律神経系の発達を促すことが可能になります。