知的障害
2024年09月25日

【子どもの知能指数(IQ)はどれくらい?】境界知能との関係性や測定方法をご紹介!

子どもの知能指数(IQ)ってどれくらいなんだろう?

自分の子どもの知能指数(IQ)が周りと比較してどの程度なのかが分からない

幼少期の子どもを抱えている方、あるいは自分の子どもの知能指数(IQ)が気になるという方の中には、このように感じている方も多いのではないでしょうか。

知能指数(IQ)は、人によって多少差はあるものの、一定の基準を満たしていない場合は脳の発達や学習能力に何かしらの問題があると認められる場合もあります。

そこで今回は、子どもの知能指数(IQ)について、測定方法や測定によって分かること、知能指数(IQ)が低い子どもの特徴などをご紹介します。

子どもの知能指数(IQ)や境界知能 / 発達障害について詳しく知りたいという方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

知能指数(IQ)とは?

知能指数(IQ)とは?

まずはじめに、知能指数(IQ)についてご紹介します。

知能指数(IQ)とは、個人の認知能力を測定し、標準化するために使用される数値です。

知能指数(IQ)の測定は、通常成人以上の大人に対して行われるものですが、子どもの場合でも知能指数(IQ)を測定することは不可能ではありません。

また、知能指数(IQ)の平均値は、おおよそ90〜110程度と言われていますが、特に幼少期の子どもの場合は個人差が激しいと言えます。

そのため、子どもの知能指数(IQ)を判断する場合は、具体的な数値によって判断するのではなく「知能指数(IQ)が高い子どもの行動の特徴」などと照らし合わせることで判断することが一般的です。

知能指数(IQ)が高い子どもの行動の特徴や知能指数(IQ)が低い子どもの特徴については、後ほど改めてご紹介します。

知能指数(IQ)が高い子どもの特徴

知能指数(IQ)が高い子どもの特徴

本項目では、知能指数(IQ)が高い子どもの特徴についてご紹介します。

前述したように、特に子どもの場合は、成長の個人差が大きいことや人によって行動パターンが大きく異なるが故に、知能指数(IQ)の高さを明確に数値化できないケースもあります。

とは言え、知能指数(IQ)が高い子どもの言動にはある程度共通点があり、以下のような行動 / 傾向が見られる場合は、知能指数(IQ)が比較的高いことが予想できます。

  • 好奇心旺盛
  • 言語発達が早い
  • 抽象的な思考が得意
  • 記憶力が良い
  • 集中力が高い
  • 創造性が豊か
  • 粘り強く物事に取組む
  • 感情のコントロールが上手い
  • 情報処理能力が高い

一概に断定することはできませんが、これらの特徴が見られる場合は、知能指数(IQ)が比較的高いと言えるでしょう。

知能指数(IQ)の測定によって分かること

知能指数(IQ)の測定によって分かること

次に、知能指数(IQ)の測定によって分かることについてご紹介します。

世の中には、知能指数(IQ)を測定するテストがいくつかあり、誰でも自身のおおよその知能指数(IQ)を測定することができます。(子ども向けのものも存在します)

そんな知能指数(IQ)測定によって分かることは、主に以下の3つです。

  1. 学習における子どもの得意 / 不得意
  2. 境界知能や発達障害の有無
  3. 周囲の子どもとの比較

 

① 学習における子どもの得意 / 不得意

知能指数(IQ)測定によって分かることの1つ目は「学習における子どもの得意 / 不得意」です。

IQテストでは、言語理解や数学的な考え、視覚空間認識など、様々な分野における思考力が試されます。

そのため、IQテストの結果を見ることで子どもの学習における得意 / 不得意が明らかになり、学習スタイルや能力に合わせた適切な教育方法などを考えることもできるでしょう。

 

② 境界知能や発達障害の有無

2つ目は「境界知能や発達障害の有無」です。

IQテストは、一般的にどの程度知能指数(IQ)が高いのかを知るために用いられますが、全体的なIQスコアが平均より著しく低い場合、境界知能や発達障害の可能性が考えられます。

実際に、子どもの言動や日常生活における傾向が心配で、子どもにIQテストを受けさせる保護者も一定数存在します。

境界知能や発達障害については、後ほど改めてご紹介します。

 

③ 周囲の子どもとの比較

3つ目は「周囲の子どもとの比較」です。

2つ目の内容とも少し重複しますが、IQテストを受けることで、子どもの知能指数(IQ)が周りの子どもや一般的な数値と比較してどうなのか、ということを知ることができます。

周囲の子どもと知能指数(IQ)を比較したところで、特別何かが変わるという訳ではありませんが、学習環境や教育方針を考える上で、1つの重要な指標にはなるでしょう。

子どもが抱える境界知能や発達障害とは?

子どもが抱える境界知能や発達障害とは?

本項目では、子どもが抱える境界知能や発達障害について、それぞれ詳しくご紹介します。

  1. 境界知能
  2. 発達障害

 

① 境界知能とは?

境界知能とは、一般的にIQスコアが70から84の間にある場合を指す言葉で、一般的な知能指数(IQ)の平均値よりも低い状態を示します。

知能指数(IQ)が著しく低い訳ではないので、知的障害や発達障害には認められませんが、学習や日常生活の場面において、ストレスや苦労を感じてしまう場合があります。

例えば、記憶力が周りの子どもと比較して低いが故に忘れ物や宿題のやり忘れが多発してしまう、複雑な指示が理解できず、周りとのコミュニケーションが上手くいかないなどといった症状は、境界知能を持つ子どもによく見られます。

境界知能を持つ子どもについては「【境界知能を持つ子どもの特徴とは?】具体的な症状や向き合い方をプロが解説!」にてより詳しく解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。

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【境界知能を持つ女性の特徴とは?】男性との違いや向き合い方について詳しく解説!

② 発達障害とは?

発達障害とは、境界知能よりもさらにIQスコアが低い状態を指す言葉です。

そんな発達障害は、認知やコミュニケーション、行動、あるいは学習能力の発達に影響を与える一連の状態を含みます。

日常生活や学校生活においても苦労を感じてしまうことが多く、学校によっては発達障害を持つ子どもに向けた特別なクラスが用意されている場合もあります。

境界知能も発達障害も、幼少期における脳の成長に何かしらの問題が発生することで生じるものであると考えられていますが、完全に治療する方法は現代でも解明されていません。

知能指数(IQ)が低い子どもの特徴

知能指数(IQ)が低い子どもの特徴

次に、知能指数(IQ)が低い子どもの特徴について、以下の3つをご紹介します。

  1. 学校や塾の授業に遅れをとっている
  2. 記憶力や言語力が周りに劣っている
  3. 友達とのコミュニケーションに違和感がある

これらの特徴は、あくまで知能指数(IQ)が低い子どもに見られる特徴であり、境界知能や発達障害を示すものではありません。

とは言え、これらの特徴が見られる場合は、保護者や学校が子どもと向き合い、学習環境や教育の方法を考えることをオススメします。

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① 学校や塾の授業に遅れをとっている

知能指数(IQ)が低い子どもの特徴の1つ目は「学校や塾の授業に遅れをとっていること」です。

知能指数(IQ)が低い子どもは、学校や塾の授業についていくことに困難を感じることがあります。

考えられる原因としては、新しい考え方や情報を理解し、処理するスピードが比較的遅いことや、指示の理解や課題の完了に時間がかかることが挙げられます。

とは言え、このような特徴は必ずしも子どもの努力不足や怠慢によるものではなく、個々の認知処理速度や学習スタイルの違いによるものである可能性もあります。

 

② 記憶力や言語力が周りに劣っている

2つ目は「記憶力や言語力が周りに劣っていること」です。

少し前の内容と重複しますが、知能指数(IQ)が低い子どもは、短期的な記憶や長期的な記憶の形成と維持に困難を感じることがあります。

新しい情報を記憶し、必要な時に正確に思い出すことが難しいといった具合です。

また、言葉の意味を文脈から推測することや、細かなニュアンスを理解することも難しいと感じてしまうこともあるでしょう。

 

③ 友達とのコミュニケーションに違和感がある

3つ目は「友達とのコミュニケーションに違和感があること」です。

知能指数(IQ)が低いからと言って、友達とのコミュニケーションに違和感が生まれることは珍しいですが、人によっては会話や意思の疎通が上手くいかないと感じる子どももいます。

これは、抽象的な概念や複雑な社会的規範の理解が難しく、会話の文脈や非言語的なサインを正確に解釈することに苦労することが原因です。

特に幼少期の子どもの場合は、子どもによって対人関係における特徴が大きく異なるため、保護者が気にしすぎる必要はありませんが、子どもが悩んでいるようであれば向き合って相談に乗ることも重要です。

子どもの知能指数(IQ)を向上させる方法

子どもの知能指数(IQ)を向上させる方法

最後に、子どもの知能指数(IQ)を向上させる方法についてご紹介します。

保護者にとって、子どもの知能指数(IQ)が低いまま成長してしまうことに、不安を感じてしまう方も多いでしょう。

しかし、子どもは日常生活や学校生活含め、様々な物事を経験し、思考や価値観を形成していきます。

その過程で知能指数(IQ)も鍛えられ、年齢的な成長に伴って知能指数(IQ)が著しく伸びていくことも珍しくありません。

とは言え、幼少期の段階から学習能力や知能指数(IQ)を考えた育て方も重要であり、以下のような点を意識して子どもに接することも大切です。

  • 子どもに合った学習環境を用意する
  • 読書を習慣化する
  • 親と子どもで積極的に交流する

これらの取り組みは、あくまで一例に過ぎません。

保護者が子どもと関わる上で最も重要なのは、勉強や遊びに全力で取り組めるような安心できる環境を与え、子どもにとって信頼されるような相談相手になることです。

たとえ子どもが勉強や友人関係に躓いたとしても、安心して相談できるような親子関係を築くことを目指すと良いでしょう。

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知能指数(IQ)は個人差がある

知能指数(IQ)は個人差がある

いかがでしたでしょうか。

今回は、子どもの知能指数(IQ)というテーマで、知能指数(IQ)が高い / 低い子どもの特徴や、境界知能 / 発達障害についてご紹介しました。

既に何度もご紹介した通り、子どもの知能指数(IQ)は不確定であり、幼少期の環境や個性によって大きく変化する要素です。

しかし、日常生活や学校生活の中で、子どもの行動や周りの子どもとの差に不安を感じるという保護者の方も多いでしょう。

そんな時は、医師や専門家などに相談し、適切なアドバイスをもらうことをオススメします。

子どもブレイン バランスセンターでも、子どもの知能指数(IQ)や境界知能、発達障害に関する相談を受け付けているので、いつでもお気軽にご相談ください。