発達障害
2024年01月11日

【大人の発達障害とは?】症状や特徴、向き合い方についてご紹介!

発達障害って、子供の症状というイメージだけど、大人にも見られるの?

大人の発達障害と子供の発達障害には、どのような違いがあるのだろう?

本記事では、このような悩みや疑問を抱いている方を対象に、大人の発達障害の症状や種類、向き合い方などについてご紹介します。

大人の発達障害と子供の発達障害

まず初めに、大人の発達障害と子供の発達障害についてご紹介します。

結論から言うと、大人の発達障害と子供の発達障害の症状やきっかけ自体に、特別な違いはありません。

発達障害は、脳の機能発達の偏りによって見られるもので、大人になってから外発的な要因で突如発症するものでは無いという点は、一つ重要なポイントです。

とは言え、症状の度合いや種類にバラつきがある発達障害は、子供の頃の環境下では周囲からも気付かれないケースも少なくなく、大人になってから複雑なコミュニケーションや職場環境によって発覚することも十分にあり得ます。

このような、大人になってから発達障害が発覚するケースが、一部の人々の間では「大人の発達障害」として認識されているのです。

大人になってから発達障害に気付くきっかけについては、次項目でご紹介します。

発達障害とはどんな症状?

次に、発達障害の具体的な種類と症状についてご紹介します。

発達障害には主に以下のつの種類があり、それぞれ症状や向き合い方が異なります。

  1. 自閉スペクトラム(ASD)
  2. 注意欠如/多動症(ADHD)
  3. 学習障害(LD)

子供でも大人でも、発達障害の症状はこれらの3つの種類に分類されますが、人によっては複数の症状が重なって見られる場合もあります。

本項目では、上記のそれぞれの発達障害について症状や特徴をご紹介します。

 

自閉スペクトラム(ASD)

一つ目は「自閉スペクトラム(ASD)」です。

自閉スペクトラム(ASD)は、3種類の発達障害の中でも代表的な症状と言われており、近年では約100人に一人程度が自閉スペクトラム(ASD)と言われています。

幼少期の症状としては、他の友達に興味を示さずに一人で遊ぶことが多かったり、自分の好きなことや関心のあることには毎日数時間もの時間を費やすなどが挙げらます。

一方、大人になってからの自閉スペクトラム(ASD)の症状としては、他人とのコミュニケーションや複数のタスクを同時に行うことが難しいなどの症状が見られ、場の空気や相手の気持ちを汲み取ることが苦手と感じることなどが挙げられます。

また、人によっては混雑している場所や騒音が苦手と感じたりと、特定の環境に対して嫌悪感を抱くケースも珍しくありません。

 

注意欠如/多動症(ADHD)

二つ目は「注意欠如/多動症(ADHD)」です。

子供の頃の注意欠如/多動症(ADHD)の症状としては、長時間ずっと座っていられなかったり、勉強などでうっかりした間違いが多い、あるいは集中力が続かない などが挙げられ、自閉スペクトラム(ASD)と比較して少し症状自体に気が付きにくい点が一つの特徴です。

学生時代にこれらの症状が見られたとしても、学校生活や友人関係に大きな問題が起こらない場合、単に落ち着きがない生徒/勉強が苦手な生徒として学校生活を続けられてしまうのです。

しかし、大人の場合は、より自立した振る舞いや責任感が求められるので、周囲よりも自身の管理能力や注意力が低いことをきっかけに、注意欠如/多動症(ADHD)だと気付くことも多いと言えます。

また、大人になってから注意欠如/多動症(ADHD)の症状がきっかけで人間関係が悪化した際に、精神的なダメージを受け続けたことが原因で鬱などの症状に陥るケースも少なくありません。

 

学習障害(LD)

三つ目は「学習障害(LD)」です。

学習障害(LD)は少しパターンが異なり、人間的な知的部分における発達には問題が無いのにも関わらず、読み書きや計算などの特定の作業において一般的なレベルに劣るものを指します。

自閉スペクトラム(ASD)や注意欠如/多動症(ADHD)などのように大人になってから発覚するというケースは少なく、多くの場合は小学生の頃の勉強を通して明らかになることがほとんどです。

大人における学習障害(LD)であっても、読み書きや計算が苦手という症状に変わりはなく、日常的な読み書きやお釣りの計算などに抵抗を感じることがあります。

 

大人の発達障害との向き合い方

では、大人が抱える発達障害、もしくは大人になって気付いた発達障害とどのようにして向き合えば良いのでしょうか。

まず第一に、発達障害は病気ではなくあくまでも「特性」なので、完治させるというよりは、症状を和らげるという考え方が必要になります。

症状を緩和させる方法としては、薬を使用した薬物療法や普段の生活から徐々に改善を試みる生活療法がありますが、当然これらは必ず取り組まなければならないものではありません。

発達障害の症状が見られても、症状の種類や度合いによっては、自身の工夫や周囲の人の気遣いなどによって問題なく生活を送ることも十分可能です。

例えば、複数のタスク管理が難しい場合であれば、メモやリマインドなどによって少しずつミスを少なくさせることが出来るかもしれませんし、上司とのコミュニケーションに壁を感じる場合であれば、あらかじめ症状を伝えておくことで接し方が変わるかもしれません。

大人の発達障害の治療法

最後に、大人の発達障害の治療法についてご紹介します。

発達障害の治療は必ず受けるべきものではありませんが、症状がきっかけでストレスや悩みを抱えている場合には、検討してみる価値があります。

発達障害の治療や支援については、大きく分けて以下の2つの方法があります。

  1. 薬物療法
  2. 生活療法(発達支援)

それぞれの治療方法について、ご紹介します。

 

発達障害の治療法①:薬物療法

発達障害の治療法の一つ目は「薬物療法」です。

薬物療法とは、その名の通り薬を服用することで、発達障害に関係する症状を緩和させる方法です。

注意力の欠如や衝動性を直接的に緩和させるような薬を服用するケースもあれば、不安やうつなどの二次的症状を緩和させることを目的とした薬も用意されています。

薬の服用は、当然医師の診断と処方によって行われるので、まずは精神科や心療内科にて現在の症状をお話ししてみてください。

子どもブレイン バランスセンターでも、発達障害に関する相談から治療まで、幅広くサポートを行っていますので、発達障害に関する不安や悩みを抱えている場合は、お気軽に「お問い合わせ」にてご相談ください。

 

発達障害の治療法②:生活療法

二つ目は「生活療法」です。

生活療法は、薬の服用によって治療を試みる薬物療法とは反対に、より快適な生活習慣や環境を作り上げることで治療を試みる治療方法です。

他者とのコミュニケーション能力を向上させるため、グループセッションや個別セッションで適切なコミュニケーション方法や他者との関わり方を学ぶ方法もあれば、タイムプランナーやスマートフォンアプリを利用して日常生活を整理し、忘れ物や遅刻を防ぐような簡単な取り組みもあります。

また、カウンセリングや周囲の人との交流も有効であり、精神的な面でのサポートを継続的に行う取り組みが生活療法の目的です。

 

発達障害の治療はいつからでも遅くない

いかがでしたでしょうか。

今回は、大人の発達障害について、症状や特徴、治療法などについてご紹介しました。

本記事内でもご紹介した通り、発達障害は子供から大人まで症状や度合いが様々で、適切な治療法も異なります。

子どもブレイン バランスセンターでは、現在アメリカやカナダで自然治療として注目されている「カイプロティック機能神経学」のノウハウを用いて、発達障害の症状を緩和させる取り組みを行っています。

院長の鈴木明弘は、日本カイロプラクティック徒手医学会元副会長として研究活動に取り組み、臨床神経学講座講師として指導も行っています。

発達障害についての知識への理解を深めたい、適切な治療法や向き合い方について知りたい、という方は、是非お気軽に「子どもブレイン バランスセンターのお問い合わせ」にてご相談ください。