【注意欠陥障害(ADD)とは?】ADHDとの違いから改善に向けた施策
子どもの集中力の乱れや落ち着きのなさに悩んでいませんか?
多くのご両親が上記のようなお悩みをお持ちで、実際に当院にもご相談いただくことが多いです。
この問題は、放置してしまうと学校生活や社会性に大きなリスクや影響を及ぼす可能性があります。
しかし逆に、注意欠陥障害(ADD)の理解を深めることで、突然訪れる症状や状況に適切に対処することができるようになるうえに、子どもへの理解が格段に深まります。
そこで本記事では、ADDの原因から、その特徴、そして対策について詳しく解説していきます。
子どもの可能性を最大限に引き出すために、ぜひ最後までお目通しください。
注意欠陥障害(ADD)とは?
注意欠陥障害(ADD)とは、集中力の維持や注意力の欠如に関連する症状が特徴の発達障害です。
日常生活において、継続的な集中が困難で、忘れ物や失くし物が多く、落ち着きのなさ、衝動的な行動、約束の忘れやすさ、スケジュールや金銭管理の難しさなどが見られます。
これらの特徴は、ADDを持つ人々の学業、職場、人間関係等の日常生活に影響を与える可能性があります。
ADHDとの関係
2024年現在、ADDという用語はあまり一般的ではなく、医学的診断では「注意欠如・多動症(ADHD)」の不注意優勢型という表現が用いられることが多くなっています。
ADHDは、不注意、多動性、衝動性の3つの主要な特徴を持つ症状群であり、不注意優勢型、多動性・衝動性優勢型、およびこれらの特徴が混在する混合型に分けられます。
ADDは、ADHDの中でも特に不注意が顕著な不注意優勢型に該当します。
このため、ADDとADHDの区別は、主に症状の特性に基づいて行われます。
ADD(またはADHDの不注意優勢型)を理解することは、このあと解説する適切なサポートと介入により、子どもが日常生活で直面する課題を克服し、その潜在能力を最大限に発揮するための第一歩になります。
ADDとADHDの違い
注意欠陥障害(ADD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)は、しばしば混同されがちですが、この二つの診断の主な違いは「多動性の有無」にあります。
ADDとADHDの両方が注意力の問題を共有している点で類似していますが、ADHDには加えて多動性(過剰な動きや静けさを保てない状態)や衝動性(衝動的な行動や発言)の症状が含まれます。
ADD:不注意優勢型
ADDは、主に注意力の散漫、集中力の維持が困難、忘れ物が多い、細かいミスが多いなどの不注意に関連する症状が顕著です。
多動性や衝動性は、このタイプには含まれません。
このタイプの人々は内向的で静かな傾向があります。
ADHD:多動性・衝動性の有無
ADHDは、不注意の症状に加えて、多動性や衝動性を伴います。
これには、座っているのが困難で常に動き回っている必要がある、話す前に考えることなく発言してしまう、順番を待てないなどが含まれます。
ADHDには3つのタイプがあり、不注意優勢型(ADD)、多動性・衝動性優勢型、そしてこれらの特徴が混在する混合型があります。
それぞれの状態には特有の課題がありますが、適切な対応により、個々のニーズに合わせた支援が可能になります。
ADDの原因は?
注意欠陥障害(ADD)の原因は、まだ科学的に完全に解明されていませんが、最新の研究により、脳内の神経伝達の偏りが関与している可能性が高いとされています。
特に、脳の前頭葉や線条体といった部位でのドーパミンという神経伝達物質の機能障害が、ADDの特徴である不注意や集中力の維持が困難な状態に影響を与えていると考えられています。
脳機能と神経伝達物質
ADDのある子どもや成人の脳では、特定の脳領域が正常に機能していないことが示されています。
これらの領域は、計画、組織化、注意力を維持するなどの高次脳機能に重要な役割を果たしています。
ドーパミンは、報酬や快楽を感じる、学習や注意にも関連する重要な神経伝達物質です。
ADDでは、これらの脳領域のドーパミン活動の不均衡が、症状の背後にある一因とされています。
子育てとの関係は?
かつては、ADDやADHDの原因が不適切な子育てにあると考えられることもありましたが、この見解は科学的研究によって否定されています。
現在では、遺伝的要因や脳構造、脳機能の違いなどが、これらの障害の発生に深く関与していると考えられており、家庭環境や育児スタイルが直接的な原因ではないことが広く受け入れられています。
これらの知見は、ADDに対する理解を深め、社会における偏見や誤解を減少させることに寄与するのとともに、ケアやサポートの方法を科学的根拠に基づいて選択する上で重要な意味を持っています。
適切な介入によって、ADDを持つ個人が日常生活で直面する挑戦を乗り越え、その潜在能力を最大限に発揮できるよう支援することを目指しましょう。
注意欠陥障害(ADD)をもつ子どもの特徴
注意欠陥障害(ADD)を持つ子どもは、日常生活の多くの面で困難や課題に直面することがあります。
集中力の維持が難しく、忘れ物や失くし物が多いことが一般的な症状ですが、これらの特徴は子どもが学校や家庭内でのどのようなシーンで関連してくるのでしょうか。
以下から、見ていきましょう。
グループ活動
ADDを持つ子どもは、日常生活の組織活動(グループ行動)にも苦労します。
約束を忘れがちで、スケジュール管理や金銭管理が苦手です。
これは、宿題の提出忘れや、約束の時間に遅れるなど、学校生活における具体的な問題につながることがあります。
コミュニケーション
さらに、しゃべりすぎる、質問の途中で答えを始める、順番を待つことが困難など、社会的な状況での課題もあります。
これらの行動は、友達との関係にしばしば影響を及ぼすことがあります。
繰り返しになりますがこれらの特徴を理解することは、ADDを持つ子どもへの適切な支援を提供するために不可欠です。
教育者、親、およびケアプロバイダーは、これらの特徴に対応し、子どもがその潜在能力を最大限に発揮できるような環境を整えるために協力し合う必要があります。
適切な介入とサポートによって、ADDを持つ子どもは学業、社会性、自己管理能力を含む多くの分野での快適な生活につながります。
ADD(ADHD)かなと思ったら
冒頭からお伝えしているとおり注意欠陥障害(ADD)は、現在、注意欠如・多動症(ADHD)の不注意優勢型として知られており、この状態は先天的な発達障害の一つであり、根本的な「完治」はないとされています。
しかし、ADD (ADHD)の症状を緩和し、日常生活の質を向上させる方法はいくつか存在します。
子どもや身の回りの人がADD (ADHD)の可能性を感じた場合、その方々が直面している課題や状況を適切に理解し、最適な支援を提供することが重要です。
運動による緩和
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、ADHDの症状を緩和する効果があると報告されています。
20分以上の運動を定期的に行うことで、集中力の向上や不適切な行動の抑制に役立つことが明らかになっています。
これらの活動は、脳内のドーパミンレベルを自然な方法で調整し、ADHDに伴う課題への対処能力を高める可能性があります。
食生活の見直し
ADHDの人は、高脂肪、高糖分、高塩分の食品を摂取することでドーパミンの急増が見られ、これが脳内の報酬系に影響を与えることが知られています。
健康的な食生活への変更は、ADHDの症状管理において重要な役割を果たす可能性があります。
自尊心を育てる
ADHDのある子どもたちに対しては、その時に起きている状況や状態を理解し、それが自尊心を支え、育み、社会生活に積極的に参加するよう促すことが重要です。
そのためには、ポジティブなフィードバックの提供、成功体験の創出、適切な社会的スキルの指導を実施していく必要があります。
カイロプラクティックによるアプローチ
カイロプラクティック機能神経学は、身体のバランスを整え、脳の健康を促進することを目的としていて、注意欠陥障害(ADD)を持つ個人の日常生活の質を向上させるための重要な手段です。
このアプローチは、身体と脳の相互作用に注目し、注意欠陥障害だけでなく発達障害や境界知能における症状の緩和に効果を示すことがあります。
カイロプラクティックは、神経系の機能改善に寄与し、学習、注意力、行動の問題を軽減する可能性があります。
ADHDかなと思ったら、前述したアプローチに加えて、専門家による評価と診断を受けることもぜひ行ってください。
適切な介入とサポートと定期的なフィードバックや振り返りにより、ADHDを持つ子どもたちは、課題を乗り越え、充実した生活を送ることになるはずです。
注意欠陥障害と向き合い心身をサポートする
注意欠陥障害(ADD)は、集中力の維持やタスクの完了、時間管理などに困難が生じることが特徴ですが、カイロプラティックによる身体のバランス調整は、これらの課題に対して直接的なポジティブな影響を与える可能性があります。
身体の調整を通じて、神経系の機能を最適化し、集中力の向上や衝動性の抑制をサポートします。これにより、注意欠陥障害(ADD)の特徴である注意力の問題を和らげ、日常生活や学業、職場でのパフォーマンス向上に寄与することが期待されます。
注意欠陥障害(ADD)を持つ個人が自身の特性を理解し、それを生活の中で上手に活用する方法を見つけ出すことができます。
子どもブレイン バランスセンターでは、身体だけではなく心の健康も重視し、注意欠陥障害(ADD)を持つすべての人が自己の可能性を最大限に引き出し、満足のいく生活を送れるようサポートします。
また、現在アメリカやカナダで自然治療として注目されている「カイプロティック機能神経学」のノウハウを用いて、注意欠陥障害の症状を緩和させる取り組みを行っています。
院長の鈴木明弘は、日本カイロプラクティック徒手医学会元副会長として研究活動に取り組み、臨床神経学講座講師として指導も行っています。
注意欠陥障害に関する理解を深め、子どもたちにとって最適な支援方法を見つけたいとお考えのご家族は、ぜひ子どもブレイン バランスセンターにご相談ください。
専門的な知識に基づいたアドバイスと共に、お子様が社会的、学業的に成功するためのサポートを提供します。
ご相談をお待ちしております。
一緒に、お子様の豊かな将来のための第一歩を踏み出しましょう。
是非お気軽に「お問い合わせ」にてご相談ください。