発達障害
2024年04月14日

【発達障害と薬】治療薬の必要性や考え方についてプロが解説!

発達障害における薬の必要性について理解したい

薬で本当に発達障害は良くなるのか?

発達障害を抱えている子ども、あるいは発達障害を抱えている子どもの保護者の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

発達障害における薬物療法については、ある程度の認知を得ている一方で、誤った理解が広まっているのも事実です。

そこで今回は、発達障害における薬物療法について、その位置付けや必要性、薬物療法以外の治療方法についてご紹介します。

また、子どもブレイン バランスセンターでは、発達障害を抱える子どもを対象としたカイロプラクティック療法を提供しています。

発達障害の症状に対して薬の効果が出ない、薬物療法以外の効果的な対処療法を知りたいという方は、ぜひお気軽にご相談ください!

発達障害における薬の位置付けと必要性

本項目では、発達障害における薬の位置付けと必要性についてご紹介します。

まず理解しておくべきことは、発達障害を完治させるための治療薬は存在しない ということです。

発達障害の治療として用いられる薬は、あくまで発達障害によってもたらされる不安症状やうつ、睡眠障害などの二次的な症状を緩和させるためのものです。

つまり、発達障害において薬が必ずしも必要ということはなく、関連する二次的な症状を一時的に抑える際に必要となる可能性があるということです。

そもそも、発達障害とは脳の発達を促す機能に問題が生じることで、スムーズな発達が妨げられているという状態を指します。

発達障害自体の影響を緩和させるためには、脳機能の問題を解消する必要があり、薬による症状の緩和は全く別のアプローチなのです。

発達障害における薬の例と効果

次に、発達障害における薬の例と効果についてご紹介します。

ご存知の通り、発達障害にはいくつかの種類があり、それぞれの症状や影響は大きく異なります。

例えば、ADHDであれば、注意欠陥や多動症などの症状が見られますし、学習障害では読み書きや算数において困難を抱えるケースもあります。

つまり、発達障害の症状は個人によって異なり、それらによってもたらされる二次的な症状にも様々な種類があるということです。

以下は、発達障害における薬の例と効果です。

抗不安薬
不安や心身症、抑うつ、睡眠障害、緊張などの症状に用いられる薬

抗てんかん薬
気分変調、躁うつ、イライラなどの症状に用いられる薬

中枢神経刺激薬
注意欠陥多動性障害の多動性や衝動性、不注意などの症状に用いられる薬

抗精神病薬
多動症や反抗挑戦性障害、チックなどの症状に用いられる薬

非定型抗精神病薬
攻撃性や興奮、自傷およびチックなどの症状に用いられる薬

これらの薬は、あくまで一部の例であり、実際には本人の症状や傾向、環境などを踏まえた上で最も最適な薬が勧められます。

実際に薬を服用する/させる際は、医師や専門家の診断を受けた上で、勧められたもののみを服用するようにしてください。

また、それぞれの薬には副作用があるものも多くあるので、その点についても正確に理解しておくことが重要です。

 

【関連記事】
・「【エビリファイとは?】発達障害に必要な薬や効果的な対処療法についても徹底解説!

発達障害の薬物療法以外の対処療法

次に、発達障害の薬物療法以外の対処療法についてご紹介します。

前提として、発達障害は病ではなく、個人の特性として理解されています。

つまり、発達障害を治療するという感覚は考え方として間違っており、どのように対処し、緩和させるのかを考える必要があるのです。

本項目では、発達障害の薬物療法以外の対処療法について、以下の4つをご紹介します。

  1. 心理療法
  2. 教育支援 / コミュニケーション支援
  3. カイロプラクティック療法

 

心理療法

発達障害の薬物療法以外の対処療法の1つ目は「心理療法」です。

発達障害における心理療法とは、個人の症状や傾向を最大限考慮した上で、心理的に寄り添うような向き合い方を指します。

特に発達障害を抱える子どもは、想像する以上にストレスや不安を抱えていることが多く、周囲の適切なサポートが非常に大切となります。

子どもの感情や悩みに寄り添い、味方としてサポートし続けることは、発達障害を抱える子どもにとって薬以上に有効な方法なのです。

発達障害を抱える子どもの周囲の方は、ぜひ心理療法について真剣に考えてみてください。

また、子どもの抱える発達障害の対処に薬を使いたくないという方向けに「【薬を使わない】発達障害の治し方や適切な対処法についてプロが徹底解説!」という記事も公開しているので、気になる方はぜひこちらもご覧ください!

 

教育支援 / コミュニケーション支援

2つ目は「教育支援 / コミュニケーション支援」です。

心理療法とも重複する内容ですが、発達障害を抱える子どもにとって、個人にあった教育支援やコミュニケーション支援は非常に重要です。

発達障害、特に学習障害などの症状を抱えている場合は、一般的な生徒と同様の環境では思うように学習が進まないケースがあります。

しかし、子どもの幼少期において、学習を続け、知識を身につけることは非常に重要なことです。

子どもにとっての苦手分野や得意分野をしっかりと見極め、ストレスや不安を最大限取り除くことで、個人にとって最適な環境を用意することが大切です。

 

カイロプラクティック療法

3つ目は「カイロプラクティック療法」です。

カイロプラクティック療法とは、手技による調整を中心とした治療法で、特に背骨や関節の機能障害を改善し、全体的な身体の健康を促進することを目的としています。

このような背骨や間接の機能障害の改善は、神経系の機能と密接に関わる骨や関節を丁寧に調整することにも繋がります。

発達障害は、神経系の過敏な反応や発達上の問題が原因となっていることが分かっているため、カイロプラクティック療法によって症状を緩和させることができます。

子どもブレイン バランスセンターでも、カイロプラクティック療法による発達障害の症状の緩和が確認できているため、発達障害への対処療法についてお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

発達障害の対処療法について知っておくべきこと

最後に、発達障害の対処療法について知っておくべきことについて、以下の4つをご紹介します。

  1. 重要なのは発達の妨げを取り除くこと
  2. 関連症状への薬の効果はある
  3. 個人によって最適な対処療法は異なる
  4. 発達障害は子どもへの向き合い方が重要である

 

重要なのは発達の妨げを取り除くこと

発達障害の対処療法について知っておくべきことの1つ目は「重要なのは発達の妨げを取り除くこと」です。

前述した通り、発達障害とは脳の発達を促す機能に問題が生じることで、スムーズな発達が妨げられているという状態を指します。

つまり、発達障害を緩和させるためには、発達の妨げを取り除くことが重要であり、薬によって症状を抑えるという考え方ではないということです。

発達障害を抱える子どもの保護者の方は、ぜひこの点について理解しておいてください。

 

関連症状への薬の効果はある

2つ目は「関連症状への薬の効果はあるということ」です。

本記事でもご紹介した通り、発達障害における薬物療法とは、二次的に起こる不安やうつなどの症状を抑えるための療法です。

つまり、発達障害に対して薬物療法が無意味という訳ではありません。

発達障害を抱える子どもが、不安やうつ、緊張などの症状を抱えている場合は、医師の診断を通して薬を服用することも有効と言えるでしょう。

 

個人によって最適な対処療法は異なる

3つ目は「個人によって最適な対処療法は異なる」ということです。

発達障害は、大きく「 ASD (自閉スペクトラム症)」 、「ADHD (注意欠如多動症」) 、そして「LD (学習障害)」に分けられ、それぞれ特徴や症状が異なります。

実際に子どもの発達障害を対処するためには、まずは種類をしっかりと理解した上で、具体的にどのような感情や意思を持っているのかを確認する必要があるでしょう。

その上で最適な療法を検討し、実際にその方法が子どもに合っているのかを確かめることが重要であり、合わない場合は異なる方法を模索します。

時間と試行錯誤を繰り返し、子どもにとって最適な療法と環境を提供することが大切です。

 

発達障害は子どもへの向き合い方が重要であるということ

4つ目は「発達障害は子どもへの向き合い方が重要である」ということです。

子どもの感情や状況を理解した上で寄り添い、向き合い続けることは、本人にとって最も効果的な療法です。

発達障害を抱える子どもは、自分の意思とは関係なしに困難や疑問を多く抱えているため、不安などによって自己肯定感も低くなってしまう傾向にあります。

そんな中、保護者や周囲の人が真剣に向き合うことで、本人の気持ちも落ち着き、安定した心理状態で学習や作業に取り組めるようになるでしょう。

発達障害のご相談は子どもブレイン バランスセンターへ

いかがでしたでしょうか。

今回は、子どもが抱える発達障害について、薬の必要性や薬物療法の位置付け、それ以外の対処療法などをご紹介しました。

既に何度かご説明している通り、発達障害はあくまで成長期における個人の特徴であるため、薬によって治すことはできません。

発達障害において重要なのは、完治させることを試みるのではなく、個人に合った最適なサポートを見つけることです。

また、子どもブレイン バランスセンターでは、発達障害を抱える子どもを対象にカイロプラクティック療法を用いたサポートを行っており、豊富な知識と経験を持つ院長も在籍しています。

今後は薬を用いた療法は避けたい、いくつかの療法を試したが効果がなかった という方は、ぜひお気軽にご相談ください!